発想法の基本って、アイデア以前のバカバカしい妄想、楽しい奇想から始まる。
最初の最初は、人に笑われる妄想、しかも自分が思わずワクワクしちゃう妄想を出しまくること。
たとえば、駅前をウロウロ歩き回るだけで、外套や泊まれる宿がプレゼントされたら面白い!
たとえば、同じ時間働いているのに、賃金がどんどん上がっていったら面白い!
たとえば、統合失調症の人たちが単純に妄想を語るだけなのに、お金がザクザク稼げてしまったら面白い!
実は、上記の3つはすべて既に実現されているのだ。
イギリスやアメリカの社会起業(ソーシャルビジネス)では、大型の駅前をうろうろするホームレスが冬の寒空の下で凍死しないように、アウターを提供して背中に広告を張ることで収益を作り、その金で暖かい部屋まで提供しているのだ。
2番目の例も、日本のテミルという社会的企業が知的障碍者の働く福祉作業所と組んで、それまでの安い賃金の仕事ではなく、有名パティエの指導で新たなスィーツを開発することによって単価の高い仕事を作り出している。
プロの指導と障碍者の工程分担の努力によって、これまでなかった極上の美味しいスィーツを作れるようにしたため、売れ行きはどんどん上がり続け、それを作る障碍者の賃金もどんどんアップし、作業所によっては平均月収が3倍になったところさえある。
3番目の例も、既に北海道の「べてるの家」がやっている。
精神障碍者の当事者グループが毎日のようにやってる妄想の言い合いを、そのまま全国の市民会館などに招かれてステージでやって、収入を得ているのだ。
つまり、最初に何かを発想するときには、「そんなのありえない」とか、「こんな妄想を思いついても人に言えない」などと、自分で自分の心の翼をもぎとってしまうのではなく、限りなく都合の良いストーリーやイメージを持つことが大事。
実際にどう実現するかなんてのは、最後の最後で良い。
だって、人の妄想なんて、実は既に誰かが似たような形で実現させていたりするから、実現のプロセスなんて、あとでググればいいんだわ。
最初に必要なのは、あくまでも「こうだったらステキだな!」と無邪気で、バカで、人に笑われるようなことをノンキにimagineすること。
そして、次の段階として、「
それがみんなのためになるなら既に誰かが同じことを始めているはず」と冷静になり、成功事例から知恵をシェアし、学び合い、一緒にタッグを組んでもいいわけよ。
僕自身、全国の大学生が一斉に蜂起して、政治家にとって代わるように社会問題を解決している社会起業家を応援し始めたら面白いな、しかも0円で…という妄想を抱いた。
そして、実際に47都道府県の大学生たちにネットを通じて「自分の地元の社会起業家を10団体招いて、その話を聞く市民を300人集めるイベントをやろうぜ!」と呼びかけた。
すると、2008~2010年の間に27都道府県で、それぞれ地元の大学生たちがイベントを実現できた。
これは日本の半分以上の自治体で行われたことになり、経産省の同じ趣旨のイベントよりも動員数で上回った。
僕自身、どうやれば0円でできるのかをスカイプで教えたし、学生自身も知恵を絞ってがんばった。
入場無料で、しかも、開催費0円。
知恵を出し合い、シェアすれば、この程度のことはできるもんなんだ。
(※逆に学生だけで小さくまとまってやろうとすると、動員数は伸びなかった)
つまり、妄想→アイデア→企画書→コストの見積もり→マネタイズの事例探し→事業計画の順に発想すると、多くの人をワクワクさせる妄想ほど実現に近づいていくのだ。
だから僕はよく「ハーレムのアポロシアターを目指すホームレス合唱団」とか、「運動不足のニートだらけの大運動会」などを楽しく夢想する。
ホームレスやニートなどの社会的弱者と呼ばれる人たちを支援している社会起業(ソーシャルビジネス)には、そうした柔軟で大胆な発想が必要だ。
金稼ぎを目的にせず、むしろ手段と考え、「みんなのため」に働くソーシャルビジネスは、そもそも「借り物競争」だ。
自分に無いスキルを嘆くのではなく、自分に無いものを持っている人が世界中にいて、そういう人たちと仲良くすればいいってことさえ理解できれば、いくらでも楽しい妄想がビジネスになる。
そして、自分に無いものを持っている人にスキルや資金や成功事例などを借りる際には、自分なんていう小さい器で考えてしまっては、いつまでも一人で孤軍奮闘し、何かを達成しようにも時間や労力、コストがかかりすぎて、途中で放り投げてしまうだろう。
それを避けるには、自分にとって「関心外」にしてしまっていることを大事にする必要がある。
「関心外」には、それまで自分の狭い認識では見えなかった世界が海のように広がっている。
だから、一見、自分とは関係ないと思うことでも、足を運んでみるといい。
僕の主宰している「社会起業家・養成ゼミ」は、まさに受講すればするほど、そういう発想法と実際のマネタイズを学べるような仕組みになっている。
なので、レギュラーもしくはセミレギュラーで参加したほうが安くなる仕組みにしてある。
しかも、東京・千葉・神奈川・埼玉以外からの受講者は、予約なしで2500円(※1回あたり)。
土曜日の午後に都内にいるなら、ぜひ受講してみてほしい。
学生でも気軽に受講できる安さのビジネス講座だ。
第2回
「職業技術を自ら学び、難民を指導し、仕事を作る」は、10月13日(土)午後2時30分に開講。
日本語を上手に使えない難民の仕事を支援する経験と手法は、障碍者や何の資格もないニート、メンヘラ、そして社会経験の乏しい若者の自立支援にも応用できる。
難民に関心が無くても、実はあなた自身が知りたいことが想定外に学べるだろう。
このブログ記事ではざっくりしたことしか書いてないが、ゼミを受講すれば徹底的に習得できる。
ただし、このゼミは予約先着で限定30名しか受講できない。
「これだ!」と思ったら、ご予約はお早めに。
★社会起業家・養成ゼミ
http://socialventure-youseizemi-tokyo.blogspot.jp/ 共感していただけたら、この下にある「ツィート」や「いいね!」を押してくれると、うれしいです。
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