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■社会問題の解決方法は豊かにある ~政治や行政に期待できない方へ


 なぜ僕が社会起業(ソーシャルビジネス)の応援に躍起になっているか、記しておこう。

 15年以上、僕は自殺未遂者と付き合ってきた。
 1回取材して、はい、さいなら。そんなよくある取材ではない。

 手首を日常的に切ってしまう学生や、精神科医が売る薬のオーバードーズで目も口もだらしなくなってしまった女性、人と視線を合わせることが苦手な若者などと、一緒に遊び、うちに招き、酒を飲み、深夜でも早朝でも電話で延々と話を聞いた。

 それだけ濃密に付き合っていれば、客観的に書くだけが能じゃないと悟る。
 なぜなら、付き合いの過程で死んでしまう人が立て続けに3人もいたからだ。

 3人とも、精神科医が出した薬の過剰摂取(オーバードーズ)で突然の心発作で亡くなった。
 葬儀の参列者になった僕は、なんともいえない居心地の悪さを感じてた。

 なぜ、精神科医は患者に薬のリスクをろくに説明しないまま、平気で薬を出し続けるんだ?

 なぜ、厚労省の薬物担当官は、精神科ユーザの当事者の苦しみに自発的な関心を払わないまま、日本医師会の言い分を鵜呑みにしてるんだ?

 なぜ、メディアは自殺者数が10年以上も横ばいで、しかも当事者取材を大事にしないNPOの代表理事を持ち上げ、自殺対策基本法によって自殺率が上がったことにも気づかないんだ?

 なぜ、ソーシャルワーカーは、通り一遍の仕事しかしないでいられるんだ?

 苦しさに耐え続けながら生きている当事者たちを目の前にして、専門家たちの仕事はあまりにずさんだった。
 そして、そうした仕事に若者たちを預けていた僕自身の無力さに、僕は本当に辟易してしまった。

 医者も官僚もみんな「ふつうの人」なんだろうが、俺のダチは死んじまったんだよ!
 自分の友人や家族が死んじまった時でも、あんたらは「しょうがない」で済ますのか?

 お前ら、自分の仕事ぶりを誰に誇れるんだ?
 自分の生活を守ることばかり優先し、毎日の仕事をなめるんじゃねぇよ!

 そういうふうに考える輩が多いから、お互いに相手を守る工夫を作れないままなんだ。

 自分の生活状況がカツカツだろうが、富裕層だろうが、互いに助け合える仕組みを学び、共有していくことこそが、自分の毎日の仕事をみんなに役立つためのものに変えられるチャンスなんだ。

 そして、そういう発想こそが、自分自身の生活を救うインフラを世の中に作り出すことになるんだ。

 だから、自分だけのゼニカネや損得ばかりに目を奪われずに、社会のみんなが幸せになれる仕組みを共に作り出そうよ!

 そんな思いの中で、僕は問題提起をして記事を終わらせるメディアの仕事のあり方そのものを疑うようになり、解決事例を豊富に取材・発掘し、より多くの読者とシェアすることこそが、メディアの仕事の本来の社会的価値だってことに気づいた。

 それを見失っているからこそ、テレビは視聴率が落ち続け、新聞も雑誌も読者を減らしてきた。

 だから、解決事例こそを取材し、記事化し、問題に苦しむ人たちとシェアする方針に自分の仕事の中身を切り替えた。

 そして、収益を上げてから余裕のある時だけ良いことをする(=だから営利優先主義に陥る)という従来の経営スタイルではなく、問題解決のコストを賄うために収益を作るという持続可能性の高い社会起業家の発想と手法の豊かさに目が開かれた。

 そして、それが世界的な潮流だと知り、日本にもやがて大きな波として押し寄せることも予感できた。

 そのうち、経産省も本腰を上げてソーシャルビジネスの広報を支援し始めたが、お役所仕事の構えは残念ながら変わらず、国会を通過してない予算の中でちまちまと動いている(※省庁内にソーシャルビジネスの推進派と守旧派がいて戦ってるのかもね)。

 いずれにせよ、国に金が無くなったら真っ先に増税を考える無能な政治家が大手を振って仕事のできる現代日本では、民間の事業者による自在な解決手法のほうが、この国の社会問題を解決するのに有効であるのは明らかだ。

 「日本は政治家が三流だから一流の政治家を外国からヘッドハントしたらいい」と、天才社会学者の故・小室直樹先生(※宮台真司さんのお師匠さん)は言い遺した。

 そんな英断ができる政治家も官僚なんて、この国には僕の生きてるあと30年間には現れないだろう。
 だとしたら、僕ら日本人の希望は社会起業家か、それを志す若い人材にしかない。

 だから、僕は僕が元気なうちに優秀な社会起業家だけを選んで「社会起業家・養成ゼミ TOKYO」というゼミという教育を試みることにしたんだ。

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 今すぐ起業を考えていなくても、社会問題を解決する手法が豊かにあることを学んでほしい。
 地方在住者の受講料は、予約なしで半額だから、1回だけでも受講してみてほしい。

 ソーシャルビジネスをまったく知らない人には、雷に打たれたようにカルチャーショックだろう。
 しかし、そこから僕らが未来を作っていける確かな希望を感じるはずだ。

 あなたにどうしても守りぬきたい大事な人がいるならば…。

★社会起業家・養成ゼミ TOKYO 
http://socialventure-youseizemi-tokyo.blogspot.jp/


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