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■ビートルズの名曲を日本語で歌えるように訳してみた (12)


 「ビートルズの名曲を日本語で歌えるように訳してみた」の第12弾です。
(※これまでのすべてのオリジナル訳詩と僕自身が歌ってる音源のリストは、コチラ


 では、『Blackbird』から。

 この歌は、ポール・マッカートニーが、差別されていた黒人が立ち上がろうとしている姿を描いたものだそうです。
 それを「黒い鳥」として描くあたりが、イギリス人らしい寓話的な表現かもしれません。

 メロディがとてもやさしく、その後、肉食を辞めるポールの繊細さがうかがえる詩にもなっていますね。




黒い鳥 (作詞・レノン=マッカートニー/訳詩・今一生)


黒い鳥がさえずる
折れた翼でも飛べる
ずっと
この時を待ちわびてきたんだろ

暗い夜の底で
怖がらずに見るんだよ
空を
自由になる奇跡を信じてたんだろ

さぁ飛び立て さぁ飛び立て
闇を抜け光へ

さぁ飛び立て さぁ飛び立て
闇を抜け光へ

黒い鳥がさえずる
折れた翼でも飛べる
ずっと
この時を待ちわびてきたんだろ

この時を待ちわびてきたんだろ
この時を待ちわびてきたんだろ



 次は、『Can't buy me love』。

 この名曲は、すでに世界中の言語で歌われているスタンダード・ナンバーです。
 試しにYoutubeで探してみると、シンガポールの歌手が中国語で愉快に歌ってるものまで聞けます。

 歌詞の中身は単純ですから、中学生に訳させてみると、英語の勉強になりそうですね。



買えないね愛は (作詞・レノン=マッカートニー/訳詩・今一生)


買えないね 愛は
買えないね

ダイヤの指輪なら買ってあげよう
きみが喜ぶなら何でもあげよう
金なんてどうでもいい
愛は買えないし

僕を愛すと言ってくれるなら
あげられるもの全部あげちゃうよ
たくさんは無いけど ありったけ

買えないよ みんな言うのさ
買えないよ 愛だけは

ダイヤもいらないならうれしいね
買えないものだけ ねだっておくれ
金なんてどうでもいい
愛は買えないし

買えないよ みんな言うのさ
買えないよ 愛だけは

ダイヤもいらないならうれしいね
買えないものだけ ねだっておくれ
金なんてどうでもいい
愛は買えないし

買えないね 愛は
買えないね oh



 次は、『Sgt Pepper's Lonely Heart's Club Band』。

 ビートルズが架空のバンドに扮して演奏するというコンセプトアルバムは、その後、いろいろなバンドに影響を与えることになります。

 冒頭で「ペッパー軍曹が20年前に育てた時代遅れのバンドです」と自己紹介しています。
 この歌だけでなく、ビートルズが自分たちのことを卑下する表現は、彼らの多くの歌詞に見られます。

 もちろん、ビートルズはこのアルバムを作る以前から、世界のミュージシャンの頂点に立つ人気者。
 それでも「時代遅れのバンドです」と言ってのける。
 これが英国風のウィットなんでしょうね。




サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハート・クラブ・バンド (作詞・レノン=マッカートニー/訳詩・今一生)


20年前の今日 軍曹が育てた
時代遅れのバンドです
ご笑覧ください では紹介しましょう
もうおなじみですね
サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド

僕ら サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
お楽しみください
サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
ステキな一夜を
サージェント・ペッパーズ・ロンリー サージェント・ペッパーズ・ロンリー
サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド

光栄な場所で ワクワクです
ステキなお客さん 連れて帰りたいほどですよ

名残惜しいのですが お知らせ致します
みなさんと歌いたい 歌手のお出ましです
では紹介しましょう あのビリー・シアーズ
そしてサージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド

僕ら サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
楽しかったですか?
サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
お別れの時間です
サージェント・ペッパーズ・ロンリー サージェント・ペッパーズ・ロンリー
サージェント・ペッパーズ・ロンリー サージェント・ペッパーズ・ロンリー

サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
ありがとうございます
サージェント・ペッパーズ・ワン・アンド・オンリー・ラブリー・ハーツ・クラブ・バンド
そろそろ終わります
サージェント・ペッパーズ・ロンリー サージェント・ペッパーズ・ロンリー
サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ
クラブ・バンド



 次は、『You got to hide your love away』。

 昔、『悲しみはぶっとばせ』という邦題がつけられていたのが、この曲。
 まぁ、そう訳したい気持ちもわかるんですが、彼女にふられそうな青年のやさぐれ感が込められていませんね。

 みんなが「恋心は見えないところへ隠せよ」と言う。
 わかってるけど、顔に出てしまう男のピュアなところを素直に吐露してる歌詞なんです。

 だから、ピエロたちを集めて「俺を笑ってくれ」と自虐的な歌詞になってると見るのが筋でしょう。
 それは同時に、「なんで恋心を隠さなきゃいけないのかな?」という疑問符かもしれません。




恋は隠さなきゃ (作詞・レノン=マッカートニー/訳詩・今一生)


頭を抱えて
壁の前
彼女にふられたら
俺は小物なのさ

昨日も今日もみんな俺を
ジロジロ観る
陰で笑い声
嫌でも耳に入る

ヘイ 恋は隠しとけ
ヘイ 顔にも出さずに

あの愛を手放す
なんてできない
負け犬と笑えよ
俺のまわりで

「愛さえあれば」なんて
あの娘(こ)もひどい
集まれピエロたち
こう言えばいいさ

ヘイ 恋は隠さなきゃ
ヘイ 顔にも出さずに



 次は、『Free as a bird』。

 ビートルズ解散後、ジョン・レノンの死後に、ジョンが制作・所有していたデモテープに追加録音をして完成したという「最後のビートルズの新曲」です。

 確かに、古い磁気に記録されているジョンの声だけ奥まって聞こえますね。
 それより注目すべきは、歌詞の中身です。

 これは、ジョン・レノンがビートルズの解散を望んではいなかったように受け取れるのです。
 そして、ジョンが亡くなった現実をふまえると、これを合成でも4人が歌うのは、なんともせつない気がします。




鳥のように自由に (作詞・ジョン・レンン/訳詩・今一生)


鳥のような
自由は後でいい
飛ぶなんて

約束の
場所に着けば僕は
飛べるんだ

僕ら生き方
間違えたのか
お互いなしで満足かい?

大切なふれあい
忘れたのだろう
いつもご機嫌だったのに

鳥のような
自由は後でいい
飛ぶなんて

約束の
場所に着けば僕は
飛べるんだ

僕ら生き方
間違えたのか
ありのままでいられたのに

鳥のような
自由は後でいい
飛ぶなんて

Free as a bird.
飛ぶなんて



 今回の最後は、『Lucy in the sky with diamonds』。

 発売当初、この歌のタイトルの頭文字から「LSDの歌」と噂が立ったらしいです。

 でも、ビートルズのメンバーは否定していて、ジョンの息子のジュリアンの絵から着想を得て、幻想的な世界を意図的に構成したそうです。

 「歌詞が難解」という評判も聞きますが、訳してみると、すべてファンタジーの世界のことなので、『不思議の国のアリス』の世界をジョンが描きたかったと考えれば、べつに難しいものではありません。



ルーシーは空でダイヤを (作詞・レノン=マッカートニー/訳詩・今一生)


描こう 空はオレンジ色
川を舟でゆくきみを
誰かが呼ぶ 振り向けば
万華鏡の目の少女

見上げれば大きい黄色や緑の
セロファンの花咲き乱れ
隣の少女を 探してごらん
あれっ? いないね

ルーシーは空でダイヤを
ルーシーは空でダイヤを
ルーシーは空でダイヤを
Ah~

彼女を追いかけ橋まで来たら
馬乗りたちがもぐもぐマシュマロパイ
そそり立つ花々をさまよえば
みんな微笑む

岸辺には新聞紙でこしらえた
タクシーがお出迎えさ
乗り込んだ頭は雲の中 もう
きみはいない

ルーシーは空でダイヤを
ルーシーは空でダイヤを
ルーシーは空でダイヤを
Ah~

駅に着いた列車の中
粘土製駅員のタイは鏡
回転扉に誰か来た
万華鏡の目の少女だよ

ルーシーは空でダイヤを
ルーシーは空でダイヤを
ルーシーは空でダイヤを
Ah~

ルーシーは空でダイヤを
ルーシーは空でダイヤを
ルーシーは空でダイヤを
Ah~

ルーシーは空でダイヤを
ルーシーは空でダイヤを
ルーシーは空でダイヤを
Ah~


 では、次回の更新をお楽しみに。
(※これまでのすべてのオリジナル訳詩と僕自身が歌ってる音源のリストは、コチラ


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