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「就活・転職でつまづいてる20代へ」で、自分らしい人生を無理なく作る方法を具体的に示した。
そのダイジェスト版を、下記に紹介しよう。
★ワクワクできなきゃ、仕事じゃない! 僕は、若者から仕事の相談を受けるたびに、こう質問する。
「君は何をやってると、思わずワクワクしちゃう?」
「子どもの頃から今日まで、一番自分が情熱を傾けていたものは何?」
自分が長く関心を持ってきたことなら、それに関連する仕事に就いた時にワクワクが長続きするからだ。
仕事とは、自分が客に対して幸せを感じてもらえるだけの商品・サービスを開発できたこと、その幸せの質を常に維持できていること、さらに多くの幸せを提供できるように努力していることの対価として賃金を与えられるもの。
ということは、
「自分は誰にどんな幸せを提供したいのか?」という自問に答えが出ない限り、いつまでも「とりあえず」の仕事を続けることになる。
もし、自分が長い間なじんできた趣味の世界がサッカーだったら、サッカーを通じて誰かを幸せにしている事例をネット検索でもいいから調べてみよう。
そこで気をつけたいのは、自分自身を苦しめてる現時点での問題を解決している事例を探すことだ。
たとえば、あなたが就活中に疲れ果てた挙句、精神科に行ったら「うつ病」と診断されてしまったとする。
それが、あなた自身が現時点で困っていることなら、「精神病でもサッカーを通じて楽しく生きられる方法はないのか?」と発想してみよう。
「精神病」「サッカー」という2つの言葉で実際にググッてみると、検索結果の2ページ目に、「サッカーは統合失調症への付加治療として有効である」というブログ記事を発見できる。
そこで、こんな夢をもつこともできるだろう。
「自分もうつ病で、サッカーも大好きだ。だから、自分と同じように精神病で苦しんでるのに、お金がないためにサッカーを安心して楽しむことができない人がいるという現実は変えたい!」
そのように、自分のワクワクできる関心事を自覚し、自分の弱さと共通する誰かの問題に対して「解決したい!」と素直に思えた時こそ、「誰かを幸せにする」という仕事が見えてくる。
★稼ぐ技術は、働いてから獲得し、蓄積し、応用させるもの クスリを飲まされ、ヘロヘロにされるばかりで、いつも退屈と虚無感で毎日を送らざるを得ない精神病の患者たち。
そんな彼らと、サッカーを一緒に楽しみながら、治りを良くして早めに社会で安心して暮らせるようにする。
そんな仕事ができる夢をもてたら、次はその仕事でどうやって自分が食っていけるのかが課題になる。
月に何度も精神病院と自宅を往復してサッカーを教え続ければ、交通費が自分のサイフから飛んでいくばかりで、ボランティアでは自分の生活は成り立たないからだ。
そこで、病人たちと一緒にサッカーを楽しむこと自体が、どれだけ大きな価値をもっているかに気づく必要がある。
●サッカーをしない場合と比べて、病気が治るまでの期間が○割も短縮できる
→既に精神病者のフットサルチームは全国に生まれているので、調査すればいい
●サッカーを始めたおかげで人間関係の構築や家族の安心などの良い変化が多い
→精神病者のフットサルチームの参加者に電話やメールでメリットを尋ねればいい
●サッカーの導入で成果を出せば、市外の病院に広められ、より多くの病人を救える
→サッカーだけでなく、スポーツを導入して成果を得た事例を調査すればいい
以上のような価値が想像できたら、その裏づけを探す。
サッカーを導入している病院の医者や参加している病人へ聞き込み、医療論文を検索し、関連書籍を読むなど、事前の調査をしておくと、自分の仕事の価値に自信を持てるようになる。
そうした事前の調査が進まなくても、その仕事の価値をどうやって収益化(=お金に換えること)すればいいのかを検索することは、その仕事で食うために必要になる。
自分が長いこと好きだった趣味の世界なら、その業界について多少の知識はあるし、その業界を「消費者目線」で観れば、ピンと来ることが多いはずだ。
サッカーの場合、チームを運営している会社がどんな収益源を持っているかを思い出すだけでいい。
チームの運営会社は、企業からはスポンサー協賛金を調達し、チームのサポーターからはチーム専用グッズ(例:ユニフォームやステッカーなど)を開発して販売し、ファン向けのイベントの入場料も収益につなげている。
もっとも、いきなり未経験者が大型のスポンサー獲得や商品開発、イベント開催などを手がけるのは難しい。
実際のやり方がわからないからだ。
それなら、J2やJ3などのチームの運営会社で働いてしまえばいい。
稼ぐ技術は、働いてから獲得し、蓄積し、応用させるもの。
何も経験がなければ、入社して経験させてもらえばいいだけのこと。
実際、J2やJ3のチームの悩みは、財政難だ。
収益源が乏しいため、社員たちはスポンサー獲得のために毎日、いろんな会社を走り回っている。
余計な社員を雇うほど、資金の余裕はない。
そのピンチこそ、実は大きなチャンスなのだ。
★会社は、「やる気満々」の根拠がハッキリしてる人材がほしい 世渡り上手な人間は、相手が切実に求めているもの(=ニーズ)に常に関心を払っている。
さて、財政難のチーム運営会社のニーズは何だ?
スポンサーになってくれる企業を、短期間により多く獲得してくれるスタッフだ。
しかし、給与を払えるだけの金が会社にない。
それを裏返せば、「無給でもやる気満々で働いてくれる人」がいるなら、喜んで歓迎したいってこと。
未経験でも構わないが、「やる気満々」で仕事を覚えてくれる根拠がはっきりしている人間がほしいのだ。
そこで、J2やJ3などのチームに、こんな手紙を送ってみるといい。
「はじめまして。●●●と申します。
僕はうつ病です。しかし、サッカーが何より大好きです。
幼い頃から約20年間、サッカーだけが僕の情熱でした。
よのなかに、うつ病のまま社会復帰できずにいる人がたくさんいます。
サッカーをすると病気が治りやすいという医療データを知り、
患者たちのフットサルチームを作るのが僕の人生の夢になりました。
既にサッカーを導入する病院も全国では増えつつあります。
精神病患者のチームによる国内大会もあり、海外遠征もしています。
僕は、チーム運営の収益を作る仕事を経験したことがありません。
そのため、実践で学ぶ必要があります。
そこで、ぶしつけながら、お願いがあります。
僕を3ヶ月間だけ、御社で無給で働かせてください。
それで使える人材だと見込んでいただけたなら、雇用してください。
ご関心を持っていただけたら、ぜひ御社に伺いたいです」 このような文面の手紙を書いて、チーム運営会社に郵送してみれば、「できる社長」なら直々に会ってくれる。
会ってくれない経営者は、その程度の器なので、そんな会社には入らないほうがベターなのだ。
J2やJ3レベルのチームなら、組織も大きくないし、「やる気満々」で働いてくれる無給の人材は、ノドから手が出るほどほしいからだ。
こうして手紙を送り、1ヶ月待っても何の返事もない場合は、べつのチームに同様に手紙を出せばいい。
全国には、チームはいっぱいある。
こうして無給で働けることが決まったら、3ヶ月間でやることはハッキリしている。
★相手のニーズに気づいて動く習慣が、自分の夢を叶える 仕事の未経験者が短期間で「使える人材」に成長するには、以下の3つの働き方が必要になる。
●教えられたことを確実に吸収できるよう、わからないことは何でもその場で聞く
●業務の流れを忘れないよう、教わったことをノートに記録し、読み直す習慣にする
●少しでも手が空いたら、休憩時間でも他の社員が助かることを探して実行する 言われたことだけをこなすのでは、ロボットと同じ。
ロボットのように働きたくなかったら、自分の頭で考えて動くことだ。
そのためには、職場や営業先、自分の家庭など、自分の身の回りの人たちが何を求めているのかに気を配る習慣をつけておくといい。
とくに職場では、自分以外の社員が働きやすい環境を作ることは、ストレスを減らし、作業効率をアップさせ、売上UPにつながっていく。
売上UPを常に意識する社員は、社員から大事にされるだけでなく、誰よりも経営者自身から大事にされる。
社員数が少ない会社なら、経営者に大事にされれば、昇進も昇給も早いし、そうやって信頼されていけば、自分が仕事の際に自由にできる裁量の範囲が大きくなる。
それは、自分がワクワクできる働き方や仕事の中身に変えていけることを意味している。
与えられた仕事をこなしているだけでは、仕事にワクワクできる日は来ないのだ。 上司に愛され、同僚に愛され、経営者に愛される働き方を自分で考え、何年かチーム運営会社で経験を積めば、やがて独立して自分の会社を作り、精神病院で待っている病人たちと一緒にサッカーを楽しみながら、ワールドカップにみんなで行く夢を叶える仕事を作り出せるかもしれない。
夢のない人にとっては、会社は飯の種を拾いに行く場所にすぎない。
だが、会社は本来、あなたを成長させるチャンスを提供する場所。
自分の夢への扉をこじ開けるために、経験を積める踏み台なのだ。
★弱さを誰かと分かち合うところから、楽しい人生は始まる 以上の流れを整理しよう。
(1) 人生でワクワクした趣味を思い出し、現時点での自分の弱さ=問題を自覚する 【例】 サッカー×うつ病/ネトゲ×ひきこもり/読書×ニート、などなど
(2) 自分と同じ問題で、自分より困ってる人たちの苦しみを解決した事例を探す 【例】 精神病者だけのフットサルチーム運営/ニートだけの株式会社の設立
(3) (2)を自分の夢にし、実現するために同じ事業を手がける会社に入社する(4) 会社でビジネススキルを身につけながら、自分と同質の弱さを持つ人と付き合う
(5) 独立して自分の会社を作り、退社した会社で学んだスキルによって夢を実現する 自分の弱さ=ハンデには、他にも身体障がいや不登校、低学歴、ユニークフェイスなどさまざまある。
大事なのは、「ハンデがあると夢が見られない社会だ」などと勘違いしないこと。
それは、既存の社会やメディアがハンデを持つ当事者に対して与えてきた幻想だ。
そうやって自己評価を低いままにしてきた社会からの洗脳を解き、自分が夢見ている社会を作ろうと思った瞬間から、あなたは社会を生きやすい環境へ変えることができるんだ。
ま、難しく考えるより、自分の夢にワクワクしたヤツが勝ちってこと。
そういう意味では、あなたが自分らしい仕事の夢を持つのに、フジテレビ系でオンエアが始まった関西テレビ・制作のドラマ
『ブラック・プレジデント』が、参考になるかもしれない。
このドラマの主人公は、1000人以上の社員を抱える年商270億円のグループ企業の社長。
その男が、わざわざブランド価値のない中途半端な大学に社会人入学してくるところから物語は始まる。
仕事とは何か? 賃金とは何か? 価値とは何か?
そんなことを教えてくれるかもしれないよ。
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