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■マンガ家のプレミア描きおろし作品が買える被災地支援オークション


 有志のマンガ家たちによって被災地支援ボランティア活動を続けてきた任意団体「おたぱっくQB救援便」(東京・杉並区)は、2月4日より10日まで、Yahoo! オークション上で「マンガ家・イラストレーター・アニメーターによる武者絵チャリティーオークション」を開催する。
(※出品者 otapackqb_charity

 また、「『南相馬支援【武者絵展】ヤフオク開催決定ライブ!」と銘打ち、2月5日19時から渋谷アップリンクファクトリーで一夜限りの復活展示会とおたぱっくQBの行動記録のビデオ上映、ゲストとのトークライブ等の企画を行う。
(※この日がヤフオク出品中の「武者絵」の現物を鑑賞できるラストチャンス!)

 これからでも「オークションに出品参加したい!」というクリエイターの作品も急募!
 当日、武者絵を持参すれば、駆け込みでオークションに出品するという。

 「武者絵」というお題であれば自由。
 CG出力の場合は、600dpi以上の高画質出力に直筆サインをお願いしている。
(※イベント当日、ライブペインティング用の机と画材、アルコールマーカーなども用意している)

 お問い合わせは、下記まで。

 期間限定の上、日が迫っているので、みんなこの記事の「ツィート」や「いいね」を押してくれるといいな。

■おたぱっくQB(救援便) 
 代表・山本夜羽音(やまもとよはね・マンガ家)
TEL/FAX   03-3323-2723
携帯       080-4080-1969

メールアドレス otapackqb@gmail.com
団体サイト http://blog.livedoor.jp/otapackqb/


報道関係者向けの詳細な情報は、コチラ
※以下、「武者絵」のサンプル(里中先生の描きおろし作品)

ヤフオク里中満智子

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■お互い様を実現するこんなwebサービス、誰か作らないかな?


 年に1回だけなら、自分の住んでいる地元のエリアで、地元の人のために尽くしてもいい。
 そう思える人は、決して少なくないだろう。

 そこで、以下のような「お互い様」を実現するwebサービスがあればいいな、と思っている。

 そのサイトのユーザは、いつも通勤・通学で使っている最寄駅を中心に「マイステーション登録」をしておく。
(※複数の駅を利用しているなら、複数の駅に登録できる)

 ユーザは、「うちの町には役所などの公共サービスが行き届かないこんな問題がある。それを解決したいので、年に1回だけでも活動に参加したいと思う人を募集します!」というプロジェクトをアップできる。
 
 それを見たほかのユーザは、自分が関わりたいプロジェクトをチェックしておく。
 それだけで、自分が必要とされる際に協力要請がメールで届き、そこで無理のない範囲で参加する。

 参加するとポイントが付与され、自分が何かに困った時にプロジェクトを立ち上げれば、自分で貯めたポイントの分だけ、他のユーザからの支援を受ける権利を得られるようにする。
(※初回ログイン時には、あらかじめ1ポイント付与しておいてもいいかもね)

 たとえば、同じ駅を使う誰かが緊急に引越しをしなければならなくなった。
 粗大ゴミがあるが、自力では外に出せない。
 そうした時に民間業者を頼むと、べらぼうな金がかかる。

 かといって放置できないし、友達と一緒に公共の道路などに捨てれば、近隣住民や賃貸なら大家さんなどがクレームをつけてくるので、困ってしまう。

 そこで、この「お互い様」webサービスのサイトを通じて、あらかじめ他の人のために尽くしておけば、そのポイントを使って自分の急な引越しを手伝ってくれる人を集めることができる。

 地域社会が崩れてしまった今日では、こうしたwebによる人間関係の再構築を試みるのがいいような気がする。

 スマホでも使えるとベター。
 誰か、このアイデアを実現しませんか?

 一つの駅での成功事例を出せば、すべての駅でも使えますよ。
 もしかしたら、JRなどの鉄道会社や沿線沿いのデベロッパーも協力してくれるかも。

 ネット上のSNSを示す「ソーシャル」ではなく、社会性という意味の「ソーシャル」なビジネスを取材してきた僕の発想がお役に立てると思います。

 関心があれば、conisshow@gmail.com(今一生のメール)、あるいはSkype id:con-isshowまでご連絡を!

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■親の因果を子どもがすべて引き受けなければならない義務なんてないさ!


 僕は自分が親の望む「良い子」として多くのことに耐え続け、荒れることを徹底的に自らのうちに封じ込めてきた10代だったことを、「あれでよかったんだろうか?」と自問することがときどきある。

 自分で言うのもなんだけど、できた子を持つと、親は親として成長するチャンスを奪われたも同然だ。

 引きこもり生活の果てに金属バットを持って暴れだしたり、髪を染めて盗んだバイクで走り出すような10代だったなら、きっと親は自分のしつけや教育をどこか間違えたかもしれないと思うだろう。

 しかし、そういうのがダサいと感じていた僕は、表面的にはとても「良い子」として育った。
 だから、親は、親として成長できなかったのかもしれない。

 僕が障がいや病気、自殺願望などを持つ人に、その属性だけで何の同情もわかないのは、弱者に居直りながら人を支配する構えに延々とさらされてきたからだと思う。

 小さい頃から認知症の親を見てきたようなものだ。
 おかげで当然怒っていい時でさえ怒れなくなった自分に気付いた。

 だから常にコミュニティの外側に関心を持ち、そこある豊かな文脈の存在に救われるようになった。
 自分を見失わないために、抱えきれないものを手放すことに、いちいち苦々しさを感じてはいけないのだと言い聞かせてきた。

 自分の小ささを責め続けても、未来を開くことはできないのだから。

 親は、親というだけで子どもには支配的に映る。
 なんでも親が判断してしまう家庭では、子どもは判断の主体性を奪われかねない恐れを常に抱いている。

 自分自身の好き嫌い、味、倫理などについて自分で判断することこそが自尊心そのものなのだが、自尊心の大事さに気付けないほど経済的かつ精神的に余裕が無い親の下で育てば、子どもまで他の人の自尊心を大事にできない人になりかねない。

 子どもには,それに対する潜在的な恐れがある。

 「これ、美味しいから」と食事のたびに母親にだけ美味しい味に慣れていくことから始まり、時に「お母さんを困らせないでほしいの」という泣き顔を見せられては不満を黙って飲み込む癖がつき、「結婚なんてしなければよかった」と虚無と孤独に満ちた独り言を何度も呪いのように聞かされた。

 そして、老いては「どうせ寝たきりになったら自殺するんだ」とわが子を前に平然と語る母親。

 家族も含め、自分以外の誰に対しても、自分とは生き方も好き嫌いも舌も経験値も違うことに配慮する心の余裕がなく、いや仮にあったとしても、違いに配慮する作法が世の中で生きていける方法なのだと学ぶ社会経験も乏しかった専業主婦の母親。

 現在70代の彼女の育った時代には、娘が決して「No!」をいえない家父長制があったのも事実だし、現代のように発達障がいを自覚できるチャンスもなかったし、親は親というだけで子どもを支配し、従わせていいものだという空気もあった。

 40年も経てば、時代は激変し、従来なら善とされていた価値も、やがて悪に変わる。

 人類や社会が成長し、成熟していけば、以前より高い倫理観や広い視野で物事を裁定するようになるから、若い世代によって過去の価値観は否定されていくのが常なのだが、あらかじめ虚無や孤独を生き抜いてきた人にとって、自分以外の誰かが、社会がどうなろうと、関心外なのだ。

 虚無と孤独を生きる人にとって、自分が育て、自分より優秀になった子どもから否定されるのは、耐え難いことだろう。

 でも、一方の子どもは、時代の激変の中で生きやすさという恩恵を受けてきた。
 高度経済成長という時代の恩恵の中では、マジメに働けば、子を養える。

 だから、上司から嫌味を言われようと、「わが子のため」と耐え忍んできたのが、僕の親の世代だ。
 おかげで僕は経済的にはさほど不自由することなく、大人になれた。

 でも、そうした恩恵と引き換えに、子どもが親の虚無や孤独と向かい合うことを宿題として引き受ける義務なんてあるのだろうか?

 がんばって親業を努めれば、そのことで親はすべて免罪されるのだろうか?

 僕には「親になればわかる」という言葉が、体罰やいじめを受けてきた下級生が上級生になった途端に加害者になることを厭わなくなる現実と同様に、とても怖い言葉のように思えてならない。

 親の因果をすべての子どもが引き受けなければならないなんて、誰が決めたのだろう?

 少なくとも、「親の因果を負うことが大人になることだ」なんていう理屈には、僕は絶対に納得できないし、したくもないし、しないつもりだ。

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■出版社で働くみなさんに読んでほしい記事


 ビジネス・サイゾーの記事に、出版社がつぶれる話題が載っていた。
http://biz-journal.jp/2013/01/post_1263.html

 年間で新刊本は約8万点も出ている。

 出版不況が叫ばれて久しいけれど、まだ「数出しゃ当たる」という精度の悪いマーケティングに頼っているのが出版業界だし、課題を先送りしてきた放漫経営も問題なんだ。

 少なくとも、「若い人活字を読まなくなった」なんてのはウソだし、言い訳にすぎない。
 有益かつ面白い本は、ちゃんと売れている。

 では、何のために「売れる本」を作るの?
 自社だけを儲けさせるため?
 取次や書店を含む出版業界を維持するため?

 違うよね。
 社会的価値の高い知識や教養を末永く後世に伝えていけるのが、本のはずだよ。

 雑誌と同じように早く売れればいいや、という消費財にしてしまったのは、業界の内部だけの利益構造にしか関心がなかった(=公益に資する理念を忘れた)からじゃないの?

 本が商品として生き残るには、孫の世代にまで通じる価値をどれだけ込められるかという未来志向型の編集方針が何よりも先だろう。

 その上で販路拡大、翻訳化、著者のブランド化など先送りしていたビジネスを電子書籍とシナジーを生む形で作り出すつもりがなければ、いつまでもワンマン経営者の放漫ぶりに現場の社員が耐えかね、人材が枯渇し、本を作り、愛する人が減ってしまう。

 本の底力を復権させるには、なぜ紙なのか、どんな付加価値を出せるのか、紙で読む文化とは何だったのかなど、真剣に論じられる環境が必要だろう。

 でないと、ネオヒルズ族のような人たちを担いで、損失補てんをすることになる。
 これはもう社会的価値を自ら放棄してしまったのと同じ。

 まともな出版ビジネスをしたい優秀な人材は、どんどん会社を辞めてしまうだろう。
 実際、良質な内容と売上の両方を守れる優秀な出版人ほど、どんどん独立している。

 出版業界自体の社会化こそが求められている。

 本はそもそもロングテール商品だから、出版社も非営利事業をしているNPOが事業型NPOに転換している現実から、その手法を学んでほしいと思うのだけど、たぶん自社の問題が事業型NPO(ソーシャルベンチャー)から学べることなど、ピンと来ないんだろうなぁ。

 この問題は今後も繰り返し、提起していこうと思う。

 電子書籍を発行する作家だって、本当は優秀な編集者と組むほうが、読者にとって社会的に有益なコンテンツを提供できるのだから。

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■ビジネス・カルトに気をつけよう ~10~20代の子どもを守りたい方へ


 高額な情報商材は、そこから学んでも、「努力次第」という曖昧な表現で商材の内容と儲かる実績の相関関係を見えにくくし、儲からない場合は自己責任という商品だ。

 この手のネット上の商品は、売り手と買い手の間に、本屋さんで立ち読みしたり、図書館で内容を確認するような「第3者」の検証の余地がほとんどない。

 そのため、儲けマニュアル的な内容だと「自分だけが努力不足」と感じる買い手が少なくないし、実際アフターフォローすら無いのだから、高額な値付けやねずみ講的な仕組みには「夢を買ってね」という意味があらかじめ含まれていると見るのが、冷静さを保っている消費者の構えだ。

 これは、吉本のお笑い学校に入っても、デビューは約束しないのと同じ。

 それでも、大金をはたいて夢を買いたい人がいるんだから、そこには市場があるだろうと考えるのが、ネオヒルズ族の発想。

 要するに、金儲けをしたいという強欲なヤツが客になるのだから、そういう連中にとってお前がカリスマ的存在としてブランド化すりゃあいいんだよ、というわけ。

 これが、「フリーエージェント」「フリーランス」をやたらと主張する人たちのビジネスモデルだ。

 多くの人がどれほど損をしようが、短期的に売り抜ければ、何をやっても自由だろうという理屈に居直る彼らには、教育的な商品の社会的価値というものが理解できていないのだろう。

 そういう人たちは「ビジネス・カルト」として社会から評価される。
 バラエティ番組では、面白がって彼らを持ち上げて見せる。

 もちろん、番組制作サイドでは、内心は思いきりそういう成金をバカにしてるのよ。

 表向きは「すごいですねー!」と持ち上げておけば、視聴者のほとんどはバカじゃないから、
このテの成金には引っかからないとわかっているからね。

 当然、NHKやテレビ東京(日経)などの報道番組では、「ビジネス・カルト」なんてまず取り上げない。
 パチモンをフィルタリングするぐらいの機能は、マスメディアにもあるからね。

 健全なメディアでは、「その仕事に第3者が検証可能な社会的価値はあるか?」と考える。

 「ビジネス・カルト」の仕事は、たとえば、大学受験予備校が合格率を発表して自社の教育スキルの高さを受験生に約束し、教育内容に金を払うだけの価値を作っていくことで社会的な信頼を得るのとは、まったく違う。

 商品・サービスの社会的価値の向上を目指さず、顧客に対する社会的責任も負わず、「俺たちの次々に打ち出すビジネスモデルに追いついてこい。そうすれば成功(=金儲け)できるぞ」という荒稼ぎのみを正当化するというカルト(脱社会化)した発想に基づく行動原理なんだわ。

 一方で、社会全体は、社会自体の持続可能性を目指している。

 一部の人間だけが勝ち抜くのではなく、社会のみんなが生き抜くためには、さまざまな知恵の集積が必要で、稼ぐスキルだけでは社会を保てないと考える。

 商品の価値は、必ず社会的に評価されることによって、社会的価値として根付いていく。
 この「社会的価値」とは、金稼ぎのスキルだけではない。

 どれだけ多くの人にメリットを与えたか(=多くの人にデメリットを防いだか)。
 どれだけ社会全体の公益に資する問題解決に寄与したか(=一部に富が集中する独占を防いだか)。
 どれだけ社会全体の持続可能性を担保できたか(=刹那的な荒稼ぎで市場を荒らすことを止められたか)。

 こうした公益を目指し、バランス良く顧客の人生の質を上げていくことによって、相互扶助的に生きられるシステムを構築しようとするのが、健全な社会人である。

 社会の多くは、そう考える。

 だから、ネオヒルズ族に代表される「ビジネスモデル・カルト」は、「あいつだけがブランディングが上手なんだから俺たちは勝てない」という批判や被害の声を集めることになる。

 「刑法罰には問われないが、それをやってしまっては人としてどうなんだろうね」(=公益に反するよね)というグレーな生き方というものがある。

 やろうと思えばできるけど、やっちまったら人間終わりとわかるから、あえてみんなそこには手を出さないという生き方がある。

 それが、「ビジネスモデル・カルト」集団やその狂信者たちには、まったく理解できない。
 だって、社会経験の乏しい連中が自分たちよりさらに社会経験の乏しい客から搾取するという構図なんだもの。

 現時点ではグレーでも、そのうち違法や自粛になる恐れのあるビジネスは、大企業ではまず手を出さない。
 アホなベンチャーならやりかねないけどね。
(実際、グリーなどのコンプガチャ問題なんて、まさにそれを象徴する事件だったよね)

 しかも、短期間で億単位の稼ごうと思えば、商品・サービスの品質管理やアフターサービスに手間や時間をかけられないし、それゆえに多くの顧客にとって満足度は下がる。

 それが、ネット上で個別に売られるとなれば、顧客満足度は見えないし、第3者評価すら不可能になる。

 そのこと自体が、「短期間に●億円」というキャッチコピーでアホな客を釣るビジネスが、社会的価値に無関心なビジネスだと裏付ける何よりの証拠なんだよ。

 それに、短期間で荒稼ぎすること自体も、決して社会的なコンセンサスを得られるものではない。

 突然にありあまる富を手にしてしまうと、その富の使い道もわからず浪費だと自覚できずに浪費してしまうこともあれば、それまでつきあって来た友人たちと異なる資産層との間に文化ギャップも生まれるため、コミュニケーション作法そのものがおかしくなり、精神的におかしくなりかねない恐れがあるからだ。

 急に金持ちになれば、関係作法が変わり、自分の帰属先だったコミュニティから疎外される。
 そうなると、自分の資産と釣り合う人たちのコミュニティになじんでいかざるを得ない。

 しかし、そこで待っているのは、たいてい本来の富裕層ではなく、成金風情を自覚できない自分と同じ人たちだから、その人どうしのコミュニティを形成することになり、それが「ビジネス・カルト」として社会から孤立したもの(=脱社会化)になりがちなんだよね。

 これは、デュルケムが有名な『自殺論』で示したモデルなので、大学で社会学を学んだ人ならご存知だろう。
 要するに、急激な資産変化はアノミー(=無連帯状態)を呼び込み、人を狂わせてしまいかねないのだ。

 そんな危険な仕事のスタイルを、10代や障がい者などの社会経験の乏しい人に勧めることを、社会は決して許容しない。

 ざっくり言えば、短期間に荒稼ぎすることは、当事者の精神と健全なコミュニティの崩壊と、その最悪の結果である自殺の恐れを蔓延させるから、社会はそれを許さないのね。



 「ビジネス・カルト」は一見、余裕があるように見えるが、短期間で常に新たなビジネスモデルに追い立てられているため、社会との接点を既に見失っていることを自覚できなくなっている。

 これは洗脳や依存症にハマる構図と同じで、「治療」が必要なメンタリティに近い。

 しかし、グレーな生き方で儲けていることが多くの人に知られるようになれば、さらに黒に近いグレーな人たちが、その富を狙ってハイエナのように水面下で集まるだろうし、公安だって黙ってはいない。

 国にその富を押さえられる前に、黒に近いグレーな人たちは絵を描くだろう。
 「ビジネス・カルト」がそれを理解できるのは、突然に莫大な富を失ってからだ。

 ホリエモンの一件から何も学んでいない人たちは、自由=自己責任の代償の大きさに後で気付くだろうけど、世の中には自分たちより狡猾な人たちもいるんだってことぐらいは、知っておいて損はない。

 でも、まぁ、おそらくは幻想の帝国に生き続けるんだろうね。

 だから、いつまでもキレイゴトを言っては自分を守っているつもりなのだろうが、そのキレイゴトと実際のビジネスを比べれば、言行不一致がすぐわかる。

 スティーブ・ジョブズが、「俺は1億円を短期間で稼いだぜ!」なんて自己紹介したか?
 マイケル・ポーターは、「この無料メルマガに登録して」なんて手法でメアドを集めたか?
 ムハマド・ユヌスは、「革命、テロ、創造的破壊という言葉の時代だ」なんて言ったか?

 答えは、すべて「NO」だ。

 そんなセリフを使うのは、ただの世間知らずであり、時代遅れだから、誰も恥ずかしくて言わないのだ。
 その恥ずかしさがわからない連中には、社会的責任なんて言葉もピンと来ないのだろう。 

 自分の鼻の前ににんじんがぶら下がっている馬が、にんじんを食おうと前へ出る。

 しかし、にんじんは、鼻までは届いても、口までは届かない。
 そもそも、にんじんを釣っている糸が、口まで届く長さになっていないのだ。

 それでも、馬は馬並みの脳みそだから、にんじんが鼻先にあれば、前へ出る。
 そして、延々と走っていく。

 既に他の多くの馬たちはレースを終えて、ゆっくりと地面の草を食んでいるけれど、鼻の前ににんじんをぶら下げられた馬は、いつまでもいつまでも走行距離だけは伸ばしながら、飢え続け、その飢えがまた馬を走らせていく。

 この虚無を、馬は馬ゆえに認知できない。
 そのまま、「俺は今、他の多くの馬たちを大幅に出し抜いて一等賞でゴールに入る直前なんだ」と思うしかない。
 
 脚の筋肉は、走った距離だけ鍛え上げられた。
 だが、自分と一緒に走るはずだった馬たちは、いつのまにかどこにも見えなくなっている。

 それでも走り続けるしかない。
 そして、隆々とした旨そうな肉がついたところで、他の獣たちに寄ってたかって食い殺されるだろう。

 「弱肉強食」という幻の帝国では、それが、その馬の運命なのかもしれないのだから。

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