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■「でき婚」ゆえに結婚式をためらうカップルを救う本


 昨今では、「できちゃった結婚」(おめでた婚、でき婚)をするカップルが増えている。

 「できちゃった婚」で第1子の生まれた割合は25.3%(※厚生労働省の人口動態統計特殊報告)。
 2009年時点では、10代では81.5%に達し、東北や九州で多い傾向も明らかになった。

 2009年に生まれた第1子のうち、結婚前の妊娠で生まれた子供の割合は25.3%。
 つまり、結婚するカップルのうち、4組に1組は「できちゃった結婚」なのだ。

 割合は若い女性ほど高く、15~19歳(81.5%)、20~24歳(63.6%)、25~~29歳(24.6%)、
30~34歳(12.1%)。

 都道府県別では、沖縄の38.2%が最も高く、佐賀33.3%、青森32.4%などの順。
 最も低いのは、滋賀21.6%。愛知、神奈川が続いた。 

 それでも、「でき婚」を恥ずかしいと感じる若者も少なくなく、親せき筋を集めての
結婚式を派手に行うことをためらい、同世代の仲間内だけでパーティをして済ませたり、
夫婦で結婚記念写真を撮って終わる傾向も依然としてある。

 これは、結婚式場やブライダルサロン。ウェディングプランナーなどにとって、
市場を奪われているのと同じ。

 それどころか、当事者である「でき婚」のカップルは離婚率が高いという傾向を温存してしまう。

 でも、両家の親せき筋(年配の方々)や親しい友人たちなどにわざわざ足を運んでもらい、
お祝い金もいただくという結婚式を行うからこそ、式の感動から結婚の重みを実感して結婚の
社会的責任が自覚されたり、結婚後も彼らや仲人と相談するチャンスを得られるのだ。

 そのため、結婚式をあげると離婚しにくくなるというデータもある。

divorcegraph2.jpg

 離婚を事前に防げれば、子どもをめぐる環境を「一人親家庭」にすることも避けられる。

 僕は、離婚や一人親家庭を必ずしも不幸だとは思わないが、幸か不幸かを判断する主体の
一人に子どもも入ってくる以上、離婚よりも夫婦が話し合いを続けられる担保くらいは、
結婚式を挙げることで作ってほしいと考える。

 それでも、「でき婚」の当事者カップルやその両親の中には、「婚前に子作りなんていう
事実を世間にさらせない」と隠したがり、結婚式をためらう気持ちをぬぐえない人たちはいる。

 大きなお腹のままの妊婦や、子連れでの結婚式を想像するだけで、「親せき筋には誇れない」と
身の縮む思いさえする人たちもいるだろう。

 ところが、そうした人たちですら、「でき結」だからこそ結婚式を挙げたいと
思わせる1冊の本がある。

 それが、カップルたちのわが子の出産に込めた思いを集めた公募手紙集
『パパとママからのラブレター 生まれてきてくれて、ありがとう』
(ノンカフェブックス)だ。

papa

 これは、わが子に向けて父と母が、自分たちの出会い、恋愛、そしてわが子の
出産に至るまでの実録物語を語り聞かせるという手紙集だ。

 この本の内容の一部は、下記の動画で見られる。
(※動画で紹介されている電子書籍版は今はない)




 カップルにとって、子どもは「最強の愛の証」だ。

 わが子を思う気持ちは、若い世代も高齢の親せき筋も同じであり、その思いを世代を超えて
分かち合える本書は、素直に「でき婚でも幸せになってほしい」という温かい気持ちにさせられる。

 だからこそ、結婚式場やブライダルサロン、ウェディングプランナーなどのプロが
この本を「でき婚」かどうかとは関係なく顧客に勧め、「引き出物ならパパとママのラブレター」
という空気を作っていけば、結婚式をためらいがちの「でき婚」夫婦にも情報が届くようになり、
挙げる予定のなかった結婚式が実現でき、結婚式業界も顧客も列席者も三方が満足できる。

 あるいは、引き出物として結婚式の列席者に渡さなくても、結婚式の案内状を出す際に、
この本を同封するように「でき婚カップル」に勧めるだけでも、結婚式の事前演出として
列席者に歓迎される空気が作れるだろうし、結婚式当日もなごやかなムードを担保できるだろう。

 できれば、当日には、そのカップルの子どもに宛てて、この本で書かれたように
夫婦のなれそめから恋愛、出産までの実録物語をカップルが読み上げるコーナーがあるといい。

 それをビデオで記録すれば、子どもが大きくなった時に見られる。

 すると、夫婦の危機が生じても、子どもが「パパ、ママ、このビデオ、見て!」と言いだし、
離婚よりも話し合いの大事さに気づくチャンスにもなるだろう。

 いずれにせよ、『パパとママからのラブレター』さえあれれば、「でき婚」でも堂々と
結婚式を行える勇気と希望をカップルやその家族に与えられる
のだ。

 そのため、それまで親せき筋の集まる結婚式をためらい、同世代だけのパーティで済ませることを
考えていた若いカップルも、この本によって「きちんと結婚式をやろう」と考え直せる。

 ぜひ、ブライダルサロン関係者、結婚式場の経営者の方々に、引き出物としてこの本を
「でき婚」の顧客にご提案いただくことをお勧めたい。

 なお、『パパとママからのラブレター』は一般書店やネット通販でも既に発売中だが、
出版元のノンカフェブックスから直接仕入れることもできる。

 大量仕入れなら、割引き価格にもなりうるので、ぜひ業界関係者は連絡をとってみてほしい。

●ノンカフェブックス
http://www2u.biglobe.ne.jp/~sumishi/papamama.htm

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■須藤元気さんの被災地活動報告会 ~被災地支援の「一つの区切り」


 10月1日(土)、東京・渋谷のシダックスホールで須藤元気さんの率いる
ボランティア団体「Team We are All One」の被災地支援活動の報告会があった。

 僕はそのイベントの司会として招かれ、この団体の成り立ちと活動を知った。
 それは、とても興味深いものだった。

 事務局長を務めることになる京都在住の山本亜希子さんは、震災直後、ファンだった須藤さんに
「私たちの200万円を被災地支援に使って下さい」とダメもとでメールした。
 すると、須藤さんはその志に感動し、自ら代表として責任を持って行動することを決意。

 山本さんが発起人になってボランティアスタッフを公募したところ、被災地に全国各地から
共感者が集まり、泥かき作業などの汗を流す作業を始めることになったのだ。

 その後の活動の詳細については、Team We are All Oneの公式サイトを見てほしい。

 あるいは、須藤さん自身が書いた本『WE ARE ALL ONE 須藤元気のボランティア記録』(講談社)を読んでほしい。
(※この本の初版分の印税は全額、日本赤十字社を通じて東日本大震災義援金に寄付された)

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 山本さんは気仙沼大島という離島に2カ月ほど滞在し、島民と仲良くなりながら支援ニーズを
把握し、チームの仲間と活動できる環境を作ったり、チーム内の意見をまとめるなど、事務局長の
役を全うした。

 須藤さんは報告会に支援活動で出会った石巻の被災者の一人、ミッツさんを招いた。
 彼も津波で身内を亡くしているが、支援活動に感謝する気持ちで報告会のために上京した。

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(※右がミッツさん。左は被災地支援商品を出している渋谷にある居酒屋あわじやの大将)

 報告会の内容については、今後Ustream配信で公開される予定と発表されたので、
公式サイトでの発表を楽しみにしてほしい。

 報告会では、須藤さんが現地で経験した悲しい出来事を思い出しては
感極まって声をつまらせていたのが、とても印象的だった。

 須藤さんはもちろん、山本さんもチームの仲間も、全員がボランティアや支援活動の素人である。
 しかし、だからこそ志はピュアだし、とても熱い気持ちを持っていた。

 報告会と同時に東北物産展も開催され、僕はお茶碗を一つ買った。
 それらの商品は、チームが現地で買い付けてきたものだ。

 半年の活動の区切りとして行われた子の報告会には、全国からチームの仲間が集まり、
報告会の後はみんなで酒を酌み交わし、須藤さんもカラオケで長淵剛さんの『乾杯』を歌い、
仲間たちはそれに拳を突き上げて応え、お互いの労を楽しくねぎらっていた。

 半年経っても、被災地の復興はまだまだこれから。

 上記の本のサイン入りを僕にプレゼントしてくれた須藤さんは、報告会の壇上で
「復興にはどのくらいの期間がかかると思いますか?」と尋ねた。

 僕は、「少なくとも20年はかかるでしょう」と答えた。
 阪神・淡路の震災では、経済・文化・市民の気持ちまで含めると、10年かかったからだ。

 東日本大震災の被災エリアは広大だし、津波や原発、風評など複雑な事情があり、
問題は今なお山積している。

 まだまだ被災してないところに住んでいる人たちの力が必要だ。
 今回の震災を機に東北の魅力に気づき、ピンチをチャンスに変えたい。

 日本は列島全部が地震大国なのだから、決して東北は他人事じゃないはずだし、経済圏的にも
震災前のように東北を孤立化させては、日本を元気にすることなどできないだろう。

 他人事じゃないんだ。
 そう思えたら、きっとそれが「We are All One」ってことだろう。

 これからの「Team We are All One」の動きに、ぜひ関心を持っていてほしい。
 そして、活動を支えるために、自分が無理なく楽しく続けられるアクションを起こしてほしい。

 被災地に一緒に足を運ぶのもいいし、この団体のtwitterアカウントをフォローするのもいいし、
つぶやきをRT(リツィート)したり、団体へ少額でも寄付するのもいいだろう。

 支援活動は重機を要するような支援に移りつつあるが、マンパワーが不要になったわけじゃない。
 「一つの区切り」の後も、被災者の生活がまだまだ震災前には戻ってないことを忘れないでいたい。

 お祭りのように始まったボランティア活動も、これからはそこでできた「東北との絆」を担保に
持続可能な関わり方を考える時期になったのだ。

 長くかかる復興支援だからこそ、無理なく楽しく有益なあり方を模索していくタイミングなのだ。
 これを読んでいるあなたにも、被災者の方々に喜んでもらえる支援活動が必ずある。

 さぁ、元気を出して、また頑張ろうぜ!
 あなたのその一歩が、確実に状況を変えるから。